頑張れ私

私は昔から悲観に暮れる癖がある
小さい頃から いじめられていたからかもしれないけど
とにかく いつまでもクヨクヨしてしまうたちだ

私がいないほうがとか
私なんか生まれてこなけりゃ良かったとか
よく思ってしまう

病院に行った日は
こっちゃんの新たな病気疑惑のことと
大の大人でもきつい通勤ラッシュに
こっちゃんの身をさらしてしまったことへの後悔の念とで
寝れなかった

気を抜くと涙が出そうになる

すると朝 夫が

今日は会社に行かないで家で仕事をするよ

と言った
私がえっ？という顔をすると

とにかく君を一人に出来ない
一人にするには心配だ

私が一人になった途端
号泣し始めることを見抜いてらっしゃる

ごめんね心配掛けて
ありがとう私のことを分かってくれて

金曜日は朝に会議があって欠席できないから
明日はとりあえず出勤するけど
しんどかったら電話するんだよ
午後から退社するから
でも問題は週末なんだよなぁ

そう 運悪く今週末は社員旅行で夫はいない

旅行している場合じゃないんだけどな・・・
キャンセルできないかなぁ

・・・ひょっとして私が心労と過労で頻繁に
フッと意識が無くなりそうになることに気付いてる？
まぁあんだけフラフラしてたら気付くかも

本当に できた夫だ
私にはもったいないくらい

以前 退院したての頃夫に
私のせいで こっちゃんにあんな病名が付いてしまった
妊娠中に切迫流産と切迫早産したせいだ
ごめんなさい
と 謝ったことがあった

すると夫は

何を言ってるの！
五体満足に生んでくれたじゃないか
これ以上のことは無いよ
それに病気は君のせいじゃない
この子がそうゆう風に生まれただけだよ
これは個性だ
江原さんもそう言ってるでしょ
僕よりも君の方がオーラの泉を観ているのに

と言ってくれた
ホント返す言葉もございません
江原さんの本を何冊も読んだのに
全然頭に入ってなかったみたい

きっと前世で私のお母さんだったに違いない・・・
夫がいてくれて本当に良かった

私と結婚しなければ
こんな苦労をしなくて済んだのでは
と思ったこともあったけど

そんな後ろ向きではいけない
もっと前を向いていかなきゃ
母親なんだから もっとしっかりするんだ
と思い直すことができた

これも夫のお陰だ

もっとしっかりするんだ私！
夫を支えなきゃいけないのに
支えられっぱなしじゃないか
目指せ！あげまん！
目指せ！内助の功！

金曜は早退しなくていいよ
旅行も行っといで
家の事はまかせとけっ！

その日のニュースで
家のごく近所で通り魔事件が発生
バス停で老人が何者かに刺され
しかも犯人が捕まってないらしい

・・・やっぱり旅行 キャンセルできない？

セカンドオピニオン２

その病院は最初に小児科で全体を診て
外科に回すみたいで
患者としては安心できるシステムです

体重と身長を測り
小児科の先生の診察が始まりました

これは気付かれてましたか？

とお尻の割れ目ら辺を広げて見せてくれました
背骨に沿ってポコッと２つほど皮膚が凹んでいます

沐浴をするときゴツゴツとしているなぁ
とは思っていましたが
今まで散々病院に通っていて
何も言われてなかったので
こんなものかと気にしていませんでした

検査をしてみないと何とも言えないのですが
最悪 二分脊髄の可能性があります

ニブンセキズイ？
なんですかそりゃ
聞いたことがありません

先生が図を書きながら説明をしてくださいました

簡単に言うと脊髄の骨を輪切りにしたとき
筒状になっていなければならないのに
骨が途中までしかできていなく
丁度Cの字みたいな形になっている状態のことを言います

皮膚にも穴が開いて
骨が途中までしか形成されてないと
骨と神経の間にある液が流れ出してしまい
危険な状態になります
ですので早々にもエコーを撮る必要があります

・・・え？
何を言っているの？
こんなに元気なのに
脊髄が途中までしかないかもしれない？

目蓋と親指だけで十分苦しんでるのに
それ以上もう病名が増えなくたっていいじゃない
しかも今まで以上にヘビーな内容ときたもんだ

こっちゃんはまだ生まれて3ヶ月も経ってないんだよ？
なのになんで？
もう何回病院に行っていると思う？

なのにもっともっと通院しろと？
ひょっとしたら入院になるの？
こんなに小さいのに
まだ4000gいってないんだよ？

涙が溢れそうになりました
必死でこらえていると

もし二分脊髄と判断されたら
どこの科になるのですか？

と私に代わって夫が先生と話し始めました

脳神経外科になります

・・・

流石に夫も言葉を失った様子

すると慌てて先生が

いえ もしもの話なんですよ
まずエコーで診て
それでも分からなかったらMRIで診て
それで判断してからの話なので
まだそうと決まったわけではないのですよ
皮膚だけがポコッとへっこんでるだけかもしれませんし
こんなに元気に足を動かしているので
二分脊髄の可能性は低いと思いますよ

だったらいいな・・・

とにかく来週エコーを撮る事にし
本来の目的である外科に行くことにしました

そこでは今までとはまったく逆で
すぐに添え木をし筋を伸ばして下さい
と言われました

バネ指ではないとも言われました

何もするなと言われたのですが
と言うと

それは骨折をしている人に
捻挫の手当てをしているのと同じです

この病院に行って良かった
危うく手遅れになるところだった
苦労して来た甲斐がありましたよホント

今月末にまた来るよう言われ
この日の診察は全て終了
会計を済ませ院内でご飯を食べることにしました

食後に夫が

今日はなるべく早く帰るよ
こっちゃんも心配だけど
何より君の方が心配だからね
ずっと泣きそうな顔をして

流石です
夫の前では嘘はつけません
笑顔を作っているつもりなんだけどなぁ

必死で泣くのを我慢している私に
夫はちゃんと気付いてくれて理解してくれてる
思わず涙が出そうになりました

ありがとう
夫がいてくれて本当に良かった
一人じゃまず病院にたどり着けなかったし
たどり着けたとしても自分の中で処理できなかったと思う

仕事が忙しいのに
私のことを優先してくれる
夫の優しさに感謝です

セカンドオピニオン

両手親指の開きが悪いことで
近場の総合病院に掛かっているのですが

大きくなるまで何もしない

の一点張り
どうも いまいち納得できないので
都内にある国立成育医療センターに
セカンドオピニオンとして診察を受けることにしました

そこでも何もしなくて良いと言われたら
納得して（安心して）このまま経過を見るつもり

電話をしたのは5月初旬
診察を受けるのに1ヶ月待ちで
6月4日に予約が取れました

当日8時半までに受付を済ませて下さい

自宅からその病院まで
電車とバスを駆使して1時間くらい掛かります
乳幼児を連れ朝のラッシュ時に電車に乗る
かなり危険な行為です

しかしこの日のこの時間しか空いてないと言われ
渋々承知しました

夫が会社を休んでくれ
一緒に行ってくれるので
なんとかなるでしょう

そして4日の朝
5時に起き支度をし
病院に向かっていざ出陣！

早い時間だけあってか
途中までそんなに混むことなく
順調に思われました

が 時間が進むにつれ
混み具合が酷くなりました

そして田園都市線に乗り換えた時
恐れていたことが

危うく こっちゃんを
圧迫死させるところでした

ごめんね
こっちゃんを危険な目に遭わせてしまって
母親失格だ

乗らなきゃ良かった

結局すぐ次の駅で降りたのだけど
その駅のしょぼいこと

タクシーで直行だ！
と思い周辺を歩いたのだけど
1台も無い

ならばバスに乗ってなんとか
病院近くまでアプローチだ!!

が 歩けど歩けど
バス停らしきものが無い

どんだけ歩いたのだろうか
やっとの思いでバス停を見つけた時
すでに8時半を過ぎていました

もう田園調布線に乗るつもりはありません
バスでJRの駅に行き
JRを使って病院近くに行き
そこからタクシーで行くことにしました

やっとの思いで病院にたどり着いた時
10時を回っていました

病院に遅れる旨を伝えていたので
受付を済ませ
初診を受けるところまでなんとか
たどり着きました

長くなるのでひとまずこれで

親子三代に渡って

私は便秘症です
母もそうです
こっちゃんもそうです

あろうことか親子三代に渡り
便秘症になってしまいました

私や母は出ない時は薬が使えます
しかし こっちゃんはそうはいきません

この前 便秘のせいか
にきびが出来てました・・・

まだ0歳児なのに U＞ω＜)ﾉ

家に来て自力でうんちをしたのは2回だけ
私が綿棒で肛門を刺激して
出すのをお手伝いしないと何日経っても出ません

今は3日に1回のペースで うんちをさせてます

そのくせ くっさいおならを頻繁にします
一体何を食べたの？って思うくらい(´・ω・｀)

これからどんどん筋力が付いてくるので
自然と便秘も治るそうで

そういえば ぽっこり出ていたおへそも引っ込んできたなぁ
う～ん成長しているんだね

こっちゃんはこっちゃん
他の子と比べないで
マイペースで成長していって下さい

色白は七難を隠す

2ヶ月を過ぎた頃からか
段々こっちゃんの顔が白くなってきました

生まれてすぐ黄疸ができ
黒みかかってましたが
母乳もミルクも良く飲むようになってから
白くなってきました

これが本来の肌色なんだろうなぁ



毎日果物を食べた甲斐があったわ

自分がアトピーとアレルギー性鼻炎持ちなので
こっちゃんもアトピっ子になるのではと心配していたけど
今の所 大丈夫そうだしお肌も丈夫そう

きっと夫に似たのかしらね
よかったよかった

救急車出動要請

それは生後1ヶ月になろうとした頃
こっちゃんの鼻が詰まったような感じになり
なんだかとても苦しそう
機嫌も悪くよく泣きます

綿棒で鼻くそを取ったら
とても大きなものが出てきました
その日は機嫌も直り一安心

その翌日

母が用事がある為実家に戻りました
土曜日で夫が家に居るので別に困ることは無い
と思っていました

夕方頃からまた鼻が詰まり
例のごとく ご機嫌斜め

鼻くそを取っても
泣き止まず
ますます鼻のつまりが悪くなる感じ

とうとう声が変わってしまいました
鼻が詰まった声
まるで布袋さんの声みたいに こもってます

泣きすぎのせいか かすれてしまいました

こままこんな声になっちゃたらどうしよう
こっちゃんの可愛い声が台無しだわ

そんなことより鼻詰まりです
とても苦しそう

見ていて可哀想で涙が出てきました
何も出来ない自分の無力さが身にしみる

こんなことなら鼻水を取る吸引機を買えばよかった

口で鼻を吸おうとしても
こっちゃんの鼻が小さく上手くできません

寝たくても鼻が詰まって苦しくて目が覚め
ギャン泣きの繰り返し


こんな感じで泣くのです

とうとう無呼吸になってきました

夫が１１９に電話
状況を説明しどうしたら良いか相談

電話で相談するサービスは10月からです

なんて言われ一旦電話を切りました

夜中の1時過ぎです
夕方から泣きっぱなしのこっちゃん
体力も無くなってきたのか
泣き声が小さくなってきました

迷っている場合じゃない
早く救急車を呼んで処置しなきゃ

その時 息を止めギャン泣きするこっちゃんの顔色が
青くなってきました

慌てて電話する夫

先ほど電話をしてたお陰で
救急車が5分も掛からず到着

急いで救急車に乗り込みました

すると あれだけ苦しがっていた こっちゃんが
ケロリとしているではないか

どうゆうこと・・・？

とりあえず通院している病院に行くことに

そこの小児科は24時間体制だし
他の科だけどカルテがあるので
その方が良いとの判断からでした

5分くらいで病院に到着

夫は受付に
私は処置室に

ベットに寝かされ
脈拍を測る機械につながれ
体温を計り
先生に状況を説明

その間に夫も合流
その頃には こっちゃんはケロリどころか
ご機嫌な感じ

先生も
う～～ん どこも悪くないですねぇ

いや 違うんです
本当に辛そうだったんです
無呼吸にもなってたし
声も変わってきたし

すると こっちゃんは眠くなったのか泣き出した

泣き方もこんなんじゃなかったんです
しばらく息を止めてからギャーって泣くんです

夫もうんうんと うなずく

それは正常な泣き方ですよ
元気な証拠です
取り敢えず今の段階では
何か処置をする必要も無いので
このままお帰り下さい

・・・え～っ!?
何も異常が無い？
確かに息が出来なくて苦しんでいたんですよ

しかし何も異常が無いので
こちらとしても どうしようもないのです
ご帰宅してからもし何か起こりましたら
すぐ救急車を呼んでいらして下さい

む～ あんなに大騒動した挙句
何も無いだなんて納得いかねぇ

では今後同じようなことが起こったときの対処方法は？

と なおも食い下がる私に
先生は笑いながら

そうですね
立て抱きに近い状態にして
頭を横にして下さい
鼻腔の確保が出来やすくなりますから

ようやく納得し
帰宅することに

家に着いたら3時を過ぎてました

当の本人はぐっすりんこ

まぁいいけどね
何も無いに越したことは無い
土曜日でよかった
平日だったら夫が可哀想だわ

病院通いの日々

こっちゃんが退院してすぐに
総合病院で検査を受けることにしました

眼科と耳鼻科と外科の３つ

眼科では眼底検査など受けました
赤ちゃんなので視力検査はできないけど
まずは問題なし
あとは目蓋が自然に開いてくれたら言うことなし
手術をするにしても3年後以降になるので
しばらく様子を見ることに

耳鼻科では聴力検査を受けました
これは寝ている時に音を聞かせて脳波を調べ
反応を調べる検査でした
これも異常なし

耳は聞こえているみたい
安心しました

外科ではレントゲンを取りました
骨には異常なし
親指も自然に開いてくるだろうとの見解で
これも様子を見ることに

これらの検査を1ヶ月かけて行いました

生まれたての乳幼児を連れまわすのは
どうかと思いましたが
私の抗体が残っているうちは大丈夫！
のはず・・・

これからも眼科と外科の通院があるので
変な病気をもらわないよう気をつけなきゃ

こっちゃん参上

その日は突然やって来ました

退院してから3日目の朝

朝一の搾乳もし終わり母と談笑していた時
携帯に着信が

産婦人科からでした

本日 お子さんの退院が決まりました
お昼に着替えとオムツを持って来て下さい

1週間は入院だろうなぁなんて思っていたので
とっても驚きました

と同時に喜びがフツフツと湧き上がり
落ち着きなさいと母に言われるくらい
舞い上がってました

慌てて夫にメールを打ち
こ踊りしながら支度をしていると
夫から電話が

これからお客と打ち合わせがある為
早退できないとのこと

残念がってましたが仕方がありません
母と迎えに行くことに

3日遅れでしたが無事退院できて良かった

婦長さんや助産婦さん達に見送られながら病院を後にしました

その時 小児科の先生から
体重の推移が気になるので2週間後に検診に来て下さい
と言われ

看護婦さんからは
まだ体力が無いのでおっぱいを吸う時間を10分以内にして下さい
と言われました

やっとこれからスタートです
よく来たね こっちゃん
これからどうぞ宜しくね

搾乳って痛いんです

退院しても私はとにかく搾乳に明け暮れました

少しでも母乳を飲ませたい
でも出ないんですよ手搾りだと

とにかく痛いのなんのって

母乳を1滴出すのに
涙が３滴出るくらい

痛い痛いと言いながら
必死で搾っている私の姿を見て夫が

母親って本当に凄いね
こんな思いをしてママが育ててくれたって
教えなきゃね

と言ってくれました

入院中は看護婦さんが問答無用に搾ってくれてたから
２０ｃｃとか３０ｃｃとか取れてたけど
自分だと痛いから加減してしまって余り出ないんです

搾乳機を使うと乳が出なくなるので使用禁止令が出てまして
馬鹿正直にそれを守っていました

んがっ
我慢の限界です

1時間経っても１０ｃｃ位しか取れないなんて
3時間おきの搾乳なんて無理

見る度にいつも胸を出してるね

と しまいには夫に言われる始末

とうとう手動搾乳機の登場です
恐る恐る搾ってみました

！痛くないっ

しかもポタポタと母乳が出てくるではないか
あっという間に３０ｃｃ溜まりました

こんなことならもっと早く使えば良かった・・・

でも母乳が出なくなるのが怖いので
3回に1回は手搾りしました

気付くとおっぱいにアザが・・・

もともと肌の色が白いのでアザが出来やすいのですが
ちと驚きです

これも我が子の為
名誉の勲章みたいなもんです

産後も痛みは続くよいつまでも

産後4日目で私だけ退院

履いてきた靴がきつくなっているのに驚き
顔だけでなく足もむくんでいることにその時気付きました

我が子と一緒に家に帰れなかったのはとても寂しいけれど
夫と母が付き添ってくれたので贅沢は言えない

いつ退院できるか分からない我が子を思うと
涙が出そうになりました

心配をかけてはいけないと必死に我慢しつつ家に到着

すぐ夫は役場に出生届を提出しに出掛け
間も無く母も買い物に出掛け
気付けは私だけ

部屋には赤ちゃんの為に用意した物が
箱の中にたくさん入ってました

すると今までずっと我慢してきたものが
私の中で溢れ出し
気付けば声を出して号泣してました

出産時の傷も痛むし
便秘症の私がとうとう切痔になり
便をする度 激痛が走りとても痛いし
搾乳する時も乳腺を無理やり手で開かすので
とっても痛いし
我が子を思うと この先どうなるんだろうと胸が痛むし

この部屋に我が子がいない辛さと
色んな痛みで訳が分からなくなり
とにかく号泣

すると間も無く夫が役場から戻ってきました

けど私の涙はいっこうに止まらない

ひとりで声を出して泣いている私を見て
夫が驚いてすっ飛んできました

どうしたの？何があったの？

でも私は子供の名前を口にするのが精一杯
相変わらず声を出して泣いてました

こんな私の姿を見るのは多分初めてだと思います
夫は私をぎゅっと抱きしめ

大丈夫だから 心配しないで
もう泣かないで

優しく言ってくれました
まるでお母さんみたいに

やっと落ち着いた私に
出来たばかりの戸籍謄本を見せてくれました
そこには夫と私と子供の名前が載ってました

ほら ちゃんといるよ
ちゃんと生きているんだから
心配しないで

今思うと どうしてあんなに号泣しちゃったんだろ？
きっと入院中のストレスと産後ずっと続く痛みのせいだ
なにより産後は精神が不安定なので どうしようもない

改めて夫の優しさに感謝

それにしても痛みって出産したらそれで終わりじゃなかったんだね・・・